国際クルーズ船誘致を 港湾関係者が初会合 天城町
2025年02月27日
政治・行政

クルーズ船誘致に向け意見を交わす関係者=26日、天城町役場
【徳之島総局】徳之島へのクルーズ船誘致に向けた官民による関係者ミーティングが26日、天城町役場であった。町と町内の港湾関係者や観光業者、総合物流企業の「共進組」(鹿児島市)の担当者らが出席。国内のクルーズ船寄港の実績がある平土野港への国際クルーズ船誘致へ、課題の洗い出しや意見交換を行った。
徳之島へのクルーズ船誘致に向けた港湾関係者による会合は初めて。
共進組外航事務所の黒木猛氏は、クルーズ船が寄港している時間帯の定期船の入出港に伴う安全確保などの課題を指摘。現状では海外クルーズ船の寄港は困難とし、本格的なクルーズ誘致には岸壁の延伸整備が必要とした。
一方で、沖合のクルーズ船から岸壁までゴムボートで乗客を運ぶ手法も紹介。「定期船が出港してからクルーズ船を着岸させれば、島民にとっても船との交流ができる」と提言した。
また、民間、団体、行政、自治体の連携が必須であり、しっかりとした組織協議会が必要と指摘。県や医師会、海上保安部などにオブザーバーに入ってもらい、組織づくりが重要だと指摘した。
森田弘光町長は「空と海の玄関口を有する天城町として、海中心の観光を頑張っていきたい」と話し、神田運送の神田和基会長(78)は「検証と綿密な計画が必要。成功している自治体を視察し、クルーズ船が寄港してくれるような取り組みが重要だ」と話した。