地震火災想定し訓練 70人が参加、AED講習も 県大島支庁

2025年02月22日

政治・行政

約70人が参加した県大島支庁の自衛消防訓練=20日、奄美市名瀬

県大島支庁の自衛消防訓練が20日、奄美市名瀬の同支庁であった。職員約70人が参加。火災発見から初期消火、通報、避難、報告までの一連の流れを確認した。大島地区消防組合が協力し、はしご車を使った救助や水消火器を用いた消火訓練、AED(自動体外式除細動器)の使用講習もあった。

 

訓練は大地震発生に伴い、庁舎1階の給湯室から出火し、職員による初期消火で消し止められず延焼したとの想定。消防への通報、外階段を使った避難、駐車場での避難完了報告などを実践した。消防の救助隊員が屋上に取り残された職員をはしご車を使って救助し、地上まで運んだ。

 

講評で名瀬消防署警防係の村田聖貴(としたか)主査は「身を守るための机の下への避難や、火災発見のための自動火災報知設備の受信機の確認が不十分だった」と指摘し「寒い日が続くので今後とも火の用心を」と呼び掛けた。

 

松藤啓介支庁長は「大島支庁は奄美群島の県政の拠点。火事を起こさないことと、万が一起きたとしても被害を最小限に食い止めるために、今回の訓練を振り返り改善点を見つけてほしい」と述べた。