奄美は三浦さん、美延さん 団体4個人に地域貢献表彰 鹿児島県

2019年06月01日

政治・行政

地域貢献表彰を受けた三浦一広さんと美延睦美さん(右から)=31日、鹿児島市の県庁

地域貢献表彰を受けた三浦一広さんと美延睦美さん(右から)=31日、鹿児島市の県庁

  【鹿児島総局】県は31日、地域貢献活動を長年継続し、豊かで活力ある地域社会づくりに取り組んできた県内の10団体4個人を表彰した。奄美からは青少年の更生活動に取り組んできた三浦一広さん(64)=奄美市名瀬=と、徳之島の自然保護を中心に環境問題に向き合ってきた美延睦美さん(56)=伊仙町=の2人が表彰を受けた。

 

 地域貢献活動表彰は、地域の文化活動継承や環境保全、地場産品振興、青少年健全育成など、多分野で功績があった人々が対象で、本年度創設された。

 

 三浦さんは、1983年から青少年の健全育成活動を続けている。2001年に設立されたNPO法人奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷」の所長で、非行少年を隊員とする防犯パトロール隊の結成などを通じて、再犯防止や更生に力を入れている。

 

 美延さんは11年に地元の有志らとともにNPO法人「徳之島虹の会」を設立。事務局長を務めながら、徳之島の希少動植物の保護活動や環境学習、文化伝承などに取り組み、奄美大島と徳之島の世界自然遺産登録に向けた地域の機運醸成も図っている。

 

 鹿児島市の県庁で表彰式が行われ、三反園訓知事から表彰状を受け取った。

 

 受賞者代表であいさつした三浦さんは「微力ながらも心に傷を持つ若者たちを支援してきた。良い出会いと良い環境に恵まれれば、全ての子どもは幸せになれる。今後は地域だけでなく、全国にも夢と希望を発信していきたい」と抱負を述べた。

 

 美延さんは「私一人でいただいたのではなく、世界自然遺産を目指す地域と周囲の人々のおかげ。島の大切な自然や守るべき環境を、次世代の子どもたちに伝えられるよう、こつこつと活動を続けたい」と述べた。