奄美文化センターで集団接種 高齢者は4月中旬開始か 奄美市ワクチン計画
2021年02月09日
政治・行政
市町村が実施主体となる新型コロナウイルスのワクチン接種で、奄美市は奄美文化センターを会場に集団接種を行う計画を検討していることが8日、分かった。開始時期は国の方針に準じて、4月中旬から高齢者対象に始めるスケジュールを想定した。ワクチン保管用の超低温冷凍庫は今月18日にも1台目が到着する見通し。健康増進課は「大島郡医師会やそれ以外の医療機関とも連携を取りながらつくり上げている段階」と話し、急ピッチで準備を進めている。(9面に関連記事)
ワクチン接種計画は、8日の奄美市議会全員協議会で当局が説明した。
冷凍庫の保管場所と接種会場は奄美文化センターを想定。3月末から8月ごろまでの間、ホワイエとホール部分を利用して「臨時医療機関」を開設する。
接種開始のめどについて健康増進課は「いつワクチンが届くのか分からず、県が取りまとめている医療従事者の数も本市に届いていない状況。時期は確定できていないが、3月中旬から4月にかけて医療従事者、4月中旬から高齢者に入るスケジュールで進められたら」と説明した。
当面は奄美文化センターで集団接種を行い、その後は高齢者施設への巡回やかかりつけ医などでの個別接種も計画している。
冷凍庫は、零下70度での保管が必要なファイザー社製ワクチンに対応した超低温冷凍庫「ディープフリーザー」。県健康増進課によると、奄美市への配置は2月に1台、3月に2台の計3台を見込む。
接種に向けた作業を強化するため、奄美市は8日付で保健福祉部内にワクチン接種推進室(7人体制)を立ち上げた。接種体制の整備や医療機関との調整などを行う。接種開始時期に合わせ、予約や相談などを受け付ける専用のコールセンターを開設する。
奄美市以外のワクチン保管用冷凍庫の設置について、県健康増進課は「全市町村にそれぞれ最低1台は3月までに配置予定」としている。