奄美版SDGs発表 未来目標〝島らしく〟 持続可能な社会実現へ 奄美市
2025年02月23日
政治・行政

奄美SDGs・デジタルフェアの会場で行われた、奄美版SDGs(奄美未来目標)のお披露目式=22日、奄美市名瀬
奄美版SDGs(奄美未来目標)のお披露目式が22日、奄美市名瀬のアマホームPLAZAであった。SDGsは持続可能でより良い社会の実現を目指す世界の共通目標。奄美版はSDGsや、その活動に対する住民への理解促進・普及を目的に、奄美市SDGs推進プラットフォーム(林晋太郎会長)が作成。SDGsで掲げる17の目標を「奄美らしい表現」に置き換え、新たに3つの目標を独自に設定している。
SDGsは、2015年の国連サミットで採択された世界の共通目標。30年までに達成すべき17の目標と、169のターゲット(達成基準)で構成される。
奄美版は、本家の17目標を「島の人が、より親しみを持ち、イメージしやすい表現」に変更。例えば、「質の高い教育をみんなに」は「シマ全体を学びの場に」。「海の豊かさを守ろう」は「きゅらうみを次の世代に」とした。それぞれの目標にひも付くターゲットは本家と同じ。
また、奄美版独自の目標として①シマを知ろう、文化教育を見直そう②世代を越えてつながる③生き物全てにやさしいシマづくり―の三つを加えた。
このうち、「シマを知ろう、文化教育を見直そう」は▽島内で人やモノが循環する仕組みを知ろう▽八月踊りの担い手の拡大▽言語や方言の継承-などをターゲットとして設定している。
奄美市SDGsプラットフォームは、官民一体でSDGsの取り組みを進めようと22年6月に設立。23年度からワークショップなどを開いて「奄美版」の作成に取り組み、市政策アドバイザーの谷中修吾さんが監修した。
お披露目式は22日に開催された奄美SDGs・デジタルフェアの会場で行われ、同プラットフォーム事務局である市プロジェクト推進課官民連携推進室の中江康仁室長が、参加者へ概要を説明した。
奄美版SDGsについて安田壮平市長は「親しみがあって分かりやすく、地域に根ざしたものになったと思う。これを市のあらゆる施策、事業にも結び付け、いろいろなことがSDGsにつながっていることもアピールしていけたら」と話した。
奄美版SDGsは今後、市ホームページなどにも掲載される。