町職員2人目の感染報告 拡大防止へTRC検査を協議 天城町コロナ対策本部
2020年09月28日
政治・行政
【徳之島総局】天城町新型コロナウイルス感染症対策本部(本部長・森田弘光町長)は27日、町役場で会合を開いた。19~21日まで鹿児島市に滞在し、26日に感染が確認された町の男性職員に同行していた30代男性職員が、新たに感染したことを報告。徳之島町の徳之島徳洲会病院が導入し、短時間で感染の有無が確認できる「TRC検査」を活用した感染拡大防止策について協議した。
会合は一部非公開。報告によると、27日に感染が確認された男性職員は20日、徳之島の感染1例目となった男性職員ら4人で鹿児島市内の居酒屋やカラオケボックスを利用していた。23、24日は年休を消化。無症状だったため25日は出勤していた。26日にPCR検査を受け、結果が判明する27日まで自宅待機した。
2人目の感染確認に伴い、徳之島保健所から少なくとも2人の町職員が濃厚接触者として特定されている。その家族に町内の学校に通う子どもがいることから、町教育委員会はPCR検査の結果が判明するまで該当する子どもを出席停止すると決めた。
27日に陰性が確認された職員2人と臨時職員1人は経過観察のため、それぞれ10月4日、6日まで自宅待機する。感染拡大防止対策として▽町職員の島外出張取りやめや私的旅行の自粛期間を4日から11日まで延長▽防災センターやB&G海洋センターなど5施設と町内各小中学校の体育館、グラウンドの一般利用を11日まで停止▽町内のスポーツ少年団活動、部活動を11日まで中止する│などを申し合わせた。
徳之島徳洲会病院では本土から来島する医師に対し、TRC検査で新型コロナの感染有無を調べている。天城町での感染確認を受け同病院は26日から、感染者早期発見の目的で同町在住の発熱した人やPCR検査を受ける人を対象にTRC検査を開始。同日はPCR検査対象者7人と発熱した4人の計11人が検査を受け、27日に感染が確認された30代男性1人が陽性だったという。
出席者からは「町民が感染の有無を確認して安心できるよう、症状に関係なく多くの人がTRC検査を受けられるよう町から要請してはどうか」という意見があり、実現の可能性について意見交換。近く徳之島3町の代表者や医療従事者を交えた会合を開き、協議する方針を確認した。
感染確認を受け、天城町内の一部飲食店では26日から臨時休業する店舗もあり、出席者からは「島内での感染収束に向け、休業要請など民間へ協力を求めてはどうか」という意見もあった。
町職員2人目の感染について森田町長は「1人目と同じ行動をしていたので心配していた。残る6人については陰性だったが、島内での感染を拡大させることなく最小限で食い止めるためにも、役場はもちろん全町民に対して、しっかりと感染症対策の徹底を呼び掛けていく」と述べた。