町長選、隈崎氏が再選 喜界町、町議選も無投票
2024年09月25日
政治・行政

出陣式で2期目への抱負を語る隈崎悦男氏=24日午前8時40分ごろ、喜界町赤連の選挙事務所前
任期満了に伴う喜界町の町長選挙と町議会議員選挙は、24日告示された。町長選は無所属現職の隈崎悦男氏(70)=赤連=以外に立候補の届け出はなく、無投票再選が決まった。町議選(定数12)の届け出も現職7、新人5の計12氏で、無投票での当選が確定。町長選の無投票は8年ぶりで、町議選が無投票となるのは町選挙管理委員会によると1956年9月の早町村と喜界町の合併後、初めて。
隈崎氏は今年3月の町議会定例会で出馬を表明。「子や孫の世代が住んで良かったと思える元気な島を!」をスローガンに▽地域を支える生産基盤づくり▽生活と福祉の充実した町づくり▽島で育むきらりと輝く人づくり―を公約の柱とし、産業振興や子育て、教育、福祉の充実などを掲げた。
隈崎氏は立候補の届け出後、同町赤連の選挙事務所前で出陣式。「この4年間で掲げた政策を一歩一歩、着実に予算化し実証してきた。まいた種が実を結ぶよう、あと4年、一生懸命走りたい」と第一声。頑張ろう三唱後、選挙カーで町内を遊説し、支持を訴えた。
午後5時すぎ、当選の一報を受けた隈崎氏の選挙事務所には支援者らが駆け付け、万歳を行い再選を祝った。隈崎氏は「無投票は単なる政治への無関心ではなく、政策を作る執行部側とチェック機関の議会、二元代表制の役割がしっかりできる体制があったからと思う。4年間でまいた種を、2期目には花が咲くような形でさらに政策を進め、町を発展させていきたい」と語った。
隈崎氏の任期は10月5日から2028年10月4日までの4年間。当選証書の付与式は、町議選と共に30日に町役場で行われる。
現職7人、新人5人が当選 初の女性議員も誕生 喜界町議選
任期満了に伴う喜界町議会議員選挙は24日告示された。定数12に対し、現職7と新人5の計12氏が立候補を届け出て、無投票当選が決まった。
当選者12人の党派別の内訳は公明、共産、参政が1人ずつで、それ以外は無所属。初の女性議員も誕生した。
同町議選を巡っては夏ごろから現職の勇退や新人の出馬断念に伴う無投票の可能性が取り沙汰された。定数12に対し、現職は11人(欠員1)で、6月定例会閉会の段階で現職2人が勇退を表明。その後さらに2人が立候補しない意向を示した。8月23日の立候補予定者説明会には現職7、新人6の13陣営が出席。その後、新人1人が不出馬を決めた。
24日に立候補を届け出た12候補は、無投票が確定した午後5時ごろまで選挙活動を展開。現職の1人は街頭演説で人口減少への対策に教育や出産、子育てへの環境整備を訴え、新人の1人は選挙カーで町内を遊説し、支持者らが沿道で手を振り応えると駆け寄って握手を交わすなどした。
町制初の無投票を受け、町民からは「残念。これから先が少し不安になった」「争いがなくなっていいのでは」「楽に決まった分、しっかり働いてほしい」などの声が聞かれた。