県奄振計画・島別振興方策〈4〉 「えらぶの花」生産体制構築へ 沖永良部島
2024年07月29日
政治・行政
県策定の「奄美群島振興開発計画」(2024年度~28年度)の島別振興方策によると、沖永良部島では22年度のジャパンフラワーセレクション(JFS)で最優秀賞に選ばれたテッポウユリ「咲八姫(さくやひめ)」といった花きの新品目・新品種の導入を進めるとともに、平張り施設の普及などによって生産を安定させる。消費者ニーズに対応したマーケティング戦略を確立し「えらぶの花」の需要に応じた計画的な生産体制の構築を目指す。
昇竜洞や田皆岬など拠点となる観光地をはじめ、日本一のガジュマル、西郷隆盛や琉球王朝にまつわる史跡、季節ごとの花などを組み合わせることにより、島内を周遊できる観光ルートづくりに努める。
研究開発の状況も踏まえつつ、自然公園などの保護地域や希少な動植物への影響にも十分配慮し、地域特性を生かした再生可能エネルギーの導入を促進する。
バレイショは鹿児島県のリレー出荷で主要産地の一つとなっており、そうか病・疾病の適期防除や優良種芋の確保などによる安定生産を図る。葉タバコは栽培技術の向上に加え、共同乾燥・貯蔵施設の効率的活用や機械導入による省力化を推進。ほ場の団地化による生産の合理化に取り組む。地域特性を生かしてキクラゲなど特用林産物の産地づくりも推進する。
定期航路の主要港である和泊港は、定期船などの安定的な運航を図るため、外郭施設の整備や港湾施設の老朽化対策を推進する。町管理港湾については、港湾施設の適正な維持管理、既存施設の老朽化対策の推進に努める。
島内を循環する県道国頭知名線などの整備を推進し、島内各地域から空港、港湾、中心市街地へのアクセスを改善するとともに、島内集落間の交通の円滑化、住民の利便性向上を図る。