自然遺産登録に期待 奄美市合同年始会
2020年01月06日
政治・行政
奄美市恒例の合同年始会が5日、同市名瀬の集宴会施設であり、政財界のトップら約150人が顔をそろえた。今年は登録が期待される世界自然遺産をはじめ、東京オリンピック・パラリンピック、かごしま国体などが控えている。大きな節目となる1年の始まりに当たり、朝山毅市長は「チャンスを確実に捉え、躍動する奄美市に精いっぱい努力したい」と飛躍を誓った。
年頭あいさつで朝山市長は昨年3月の陸上自衛隊奄美駐屯地開設に触れて「国防はもとより、日ごろの安全安心にもつながる」と期待。昨年末に示された奄美群島振興開発事業関係予算案についても「奄美の潜在能力の発揮とさらなる可能性に応えられるよう、12市町村が力を合わせて取り組む」と述べた。
また、今夏の登録実現を目指す自然遺産には「奄美が全世界に広く発信されようとしている」と期待を寄せるとともに、奄美豪雨発生から10年の節目に「いま一度、自助・共助・公助の認識向上に努めたい」と語った。
来賓あいさつは金子万寿夫衆議院議員と永井章義、向井俊夫両県議会議員、平田隆義前市長の4人が登壇した。奄美大島商工会議所の有村修一会頭の音頭で乾杯後、出席者は賀詞交換しながら懇談した。
合同年始会は例年、元日に開催していたが、今年から日程を変更した。1日は家々で正月行事「三献(要ルビ・さんごん)」を行う風習があり、また地域単位の年始会と重なることも多い。奄美の伝統文化を尊重しようとの声などが出席者から上がっていたため、「紬の日のつどい」が開かれる5日に合わせた。