議員、執行部ら名残惜しむ 奄美市議会、議場閉場式
2018年12月27日
政治・行政
来年2月の庁舎移転に伴い現庁舎最後の奄美市議会定例会となった26日、市議会本会議場で閉場式が行われた。1967年3月の旧名瀬市議会第1回定例会から51年。歴代議員延べ436人と執行部が幾多の議論を交えてきた。
現庁舎は議会会期中の67年3月20日に落成。3月29日の最終本会議が開庁後初の定例会となった。
翌30日付の南海日日新聞は「紬組合二階会議室の借り住いから新庁舎に移って初の会議。防音装置がほどこされ、二階をぶち抜いた立派な議場だけに元山議長以下出席者はいく分緊張した感じ」「仮議場ではスリッパがけの気軽な議員さんも見られたが、さすがに新議場ではそうもいかず全員靴を履き、ネクタイ姿」などと報じている。
それから半世紀余り。この日は議員や執行部約50人が12月議会恒例の本場奄美大島紬着用で臨んだこともあり、普段以上に厳粛な雰囲気が漂った。
閉場式で師玉敏代議長は「議会活動の要の場。常に身が引き締まる思いで臨んできた」と振り返り、朝山毅市長は「本市の発展とともに歴史を刻んだ議場の閉場は感慨深い」と名残を惜しんだ。全員で正面の国旗と市旗に一礼し締めくくった。
会場ではさまざまな思い出話も聞かれた。旧名瀬市時代から通算5期目の﨑田信正議員(68)は06年市町村合併後のマンモス議会を挙げ、「議員43人で席を継ぎ足し、ひしめき合いながら議論した」と回顧した。市職員で最も古参の東美佐夫副市長(61)は「25年前に初めて議場を経験し、天井の高さや広い空間に独特の空気感を感じた。平成の終わりに閉場を迎え、新しい元号の年に新庁舎での業務がスタートすることに新たな決意を感じる」。