2年連続で大会中止 新型コロナ感染懸念で トライアスロンIN徳之島大会
2021年03月30日
政治・行政
【徳之島総局】トライアスロンIN徳之島大会(同実行委員会主催)の総会が29日、天城町役場であった。全国的な新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、6月27日に予定している第34回大会の開催是非を協議。開催した場合、島内での感染拡大の懸念があるとして、前回大会に続き2年連続で中止することを決めた。
大会は島内3町で組織する実行委員会が主催。総会には行政、警察、消防など関係者約50人が出席した。
大会事務局の天城町商工水産観光課は、全国の新型コロナ感染者数や3月から6月にかけて全国各地で開催予定だったトライアスロン大会が中止になっていることなどを報告。今年2、3月に事務局が実施した島内の医療機関や天城町区長会との意見交換では「大会後にクラスター(感染者集団)が発生した場合、医療提供体制に限界」「島民の命を優先するなら中止が望ましい」などの意見が寄せられたことも説明した。
事務局は、これらの現状を踏まえ「県外からの人の移動が活発になる本大会は、精度の高い感染防止対策を講じて開催した場合、参加者の制限や大会自体の規模縮小はやむを得ず、本来の魅力が半減する。確実に感染を封じ込めることは困難。島民の命を第一優先にするためにも中止せざるを得ない」と提案。出席者からは異論はなく中止が決定した。
トライアスロン大会長の森田弘光町長は「感染防止対策を講じて開催するにはハードルが高く、島の経済への影響を考えると苦しい決断だった。来年こそは島民協力して、盛大な大会を開きたい」と話した。
大会事務局によると、今後徳之島3町のホームページや防災行政無線などで大会の中止を周知する。29日現在エントリーしている364人に対し、参加料の返還も進めていく。