4月から笠利路線を変更 利便性向上で観光利用増も期待 自家用有償旅客運送 奄美市公共交通活性化協
2025年03月01日
政治・行政

2議案を承認した奄美市地域公共交通活性化協議会の会合=28日、奄美市名瀬
公共交通課題などを議論する奄美市地域公共交通活性化協議会(会長・麻井庄二市商工観光情報部長、委員23人)の2024年度第2回会合が28日、同市名瀬のAiAiひろばであった。奄美大島で路線バスを運行するしまバスの路線再編に伴い、昨年10月1日から笠利町内(龍郷町の一部地域を含む)で実施している自家用有償旅客運送に関し、4月1日からの路線変更など2議案を承認した。
自家用有償旅客運送は、過疎地域で、自治体などが国土交通大臣の登録を受け、自家用車などを使い有償で運送する仕組み。市内では笠利、住用の一部地域で実施している。
現在、笠利地区は三井タクシーに業務を委託。定時運行で、運賃は1人当たり一律300円。路線変更は、これまでの利用状況などを踏まえ、さらなる利便性の向上が目的。
笠利地区北部の西周り(赤木名~屋仁~笠利~赤木名)、同東回り(赤木名~辺留~宇宿~城間~赤木名)の2路線を廃止し、笠利北部線(赤木名~屋仁~佐仁~笠利~空港~和野~赤木名)に一本化。同路線を時計回り、反時計回りに1日各2便ずつ運行する。今後は奄美空港も経由するようになる。
路線変更で、乗り継ぎせず東部地区と西部地区を行き来できるようになるほか、観光客の利用増なども期待される。料金はこれまでと同様、一律300円。
また新たに赤木名~佐仁往復便を1便運行。そのほか赤木名~赤尾木(龍郷町)線は「大島紬村前」まで延伸する。
路線変更に伴い、市道赤木名笠利線など、バスが通らなくなる一部区間について事務局は「乗降実績がなく、住民生活に影響はないと判断した」などと説明した。
委員からは「今後、自家用有償旅客運送の路線変更などを検討する際も、しまバスとの連携、情報共有もしっかりしてほしい」といった要望があった。
このほか、しまバスが運行する一部の系統で、車両をバス型(定員11人以上)からワゴン型(定員10人以下)へ小型化する議案を承認した。慢性的な運転手不足に起因し、大型二種免許所持者の効果的配置を図るため。
対象となるのは①山羊島ホテル前~浦上奥万田・和光園前・イオンプラザ大島店~佐大熊団地②佐大熊団地~イオンプラザ大島店・和光園前・浦上奥万田~鳩浜団地③平田町奥又~イオン・大熊・安木屋場~ビッグⅡ奄美店④ビッグⅡ奄美店~安木屋場・大熊・イオン~平田町奥又│の4系統。4月1日から実施する。