8年ぶり新人対決 子育てや抜港対策などで舌戦か 与論町長選

2023年08月30日

政治・行政

(左から)田畑克夫氏、髙田豊繁氏

任期満了に伴う与論町長選は29日告示され、5日間の選挙戦に入った。立候補したのは、飲食店経営の田畑克夫氏(64)=茶花=と元町議会議長の髙田豊繁氏(71)=朝戸=(いずれも無所属新人、届け出順)。2期務めた現職山元宗氏(79)の勇退表明を受け、8年ぶり、新人の一騎打ちとなった。人口減少や定期船の抜港・条件付き運航への対策、観光振興など課題が山積する中、両氏の舌戦が注目される。

 

田畑氏は「想(む)いどぅ力 みんなが輝く島づくり」を基本理念に、少子化対策を最重要課題に位置付け、▽子育て支援の充実▽稼ぐ島づくり▽島の自然と伝統文化の継承-などを訴える。

 

髙田氏は「生活密着型政策の推進」などを柱とし、▽子育て環境に優しいまちづくり▽水道水の硬度軽減化対策▽供利港の抜港・条件付き運航対策での港湾整備▽教育観光の島づくり-などを公約に掲げる。

 

田畑氏は商工会長、観光協会長を務めた経験から商工、観光関係者らが選挙運動を支え、髙田氏は町議の大半が支持に回っている。両候補とも地縁血縁を軸としつつ、幅広い世代の票の掘り起こしが勝敗を左右しそうだ。

 

30日は旧盆の送り日のため、両氏とも遊説をしない予定。台風11号の接近に伴う投票日の天候を懸念し、街頭演説で早めの投票を呼び掛ける候補者もいた。

 

期日前投票は30日から9月2日まで役場1階多目的ホールである。時間は午前8時半から午後8時まで。投票は9月3日午前7時から午後6時まで町内3カ所であり、同日午後8時から町役場議場で即日開票される。町選管によると、町長選は午後10時、同日執行の町議補選は同11時ごろまでに当落が判明する見込み。

28日現在の選挙人名簿登録者数は4222人(男2057人、女2165人)。