23年度末に候補地決定 クリーンセンター基本構想・徳之島

2020年03月09日

政治・行政

施設整備基本構想を協議した徳之島愛ランドクリーンセンターの検討委員会の会合=8日、伊仙町目手久

施設整備基本構想を協議した徳之島愛ランドクリーンセンターの検討委員会の会合=8日、伊仙町目手久

 徳之島3町のごみ処理場「徳之島愛ランドクリーンセンター」の施設整備基本構想検討委員会(委員長・小原幸三鹿児島大学名誉教授、委員13人)は8日、伊仙町の同センターで会合を開いた。委員や徳之島3町長ら約30人が出席。外部有識者による選定委員会を設置した上で、2023年度末に施設候補地を決定するなどとした施設整備基本構想を取りまとめた。焼却施設の延命化などに向け、3町でごみの減量化や再資源化に取り組むことも確認した。

 

 18年度から始まった会合は6回目の今回が最終。小原委員長は「検討委員会は今回で最後だが、整備に向けた実務はこれから始まる。施設整備に向けて住民がまとまるよう議論し、島の戦略を協議しよう」とあいさつした。

 

 施設候補地は「3町持ち回りで建設する」とした既存施設建設当時の申し合わせ事項を巡って、議論が展開されてきた。効率的に収集運搬でき、環境に影響を与えない施設の立地条件や住民の意向を考慮するほか、決定の透明性を確保するため選定基準を盛り込んだ。

 

 基準では新施設建設の受け入れを表明している天城町、伊仙町を建設候補選定エリアと定め、20年度に住民の同意を得た上で各町の設置場所を決定する。21年度に外部有識者による選定委員会を設け、現地調査ルールなどを決めて候補地を絞り込む。施設規模は23年度中に決める。

 

 焼却施設の延命化や最終処分場が満杯になる期間の先延ばしなどに向け、ごみの減量化や再資源化の目標も設定した。新施設整備までに、年間処理量約6千㌧の可燃ごみは減量化や紙類、プラスチック類、生ごみの再資源化で約4千㌧に圧縮。リサイクルによる再生利用率は17年度実績の7・8%から30・2%、最終処分量は490㌧から335㌧へ削減を目指す。

 

 今月中に同センターを運営する徳之島アイランド広域連合の高岡秀規連合長へ答申する予定。高岡連合長は「今後は検討委員会の答申を受けて徳之島3町で協議し、地域住民のためのごみ行政を進めていく」と述べた。