「人生に花を咲かせて」 坂村真民記念館長夫妻が来島 喜界町

2024年09月13日

地域

喜界中学校の坂村真民詩碑を訪れた西澤孝一館長(左から3人目)と、妻で坂村真民さんの三女、真美子さん(同4人目)=8月19日、喜界町(積山泰夫さん提供)

詩人の故坂村真民さん(1909~2006)を顕彰する坂村真民記念館(愛媛県)の西澤孝一館長らが8月19日、喜界島を訪れた。喜界中学校の校舎前に立つ真民詩碑を訪ねての来島。詩碑を建立した当時の校長、積山泰夫さん(75)=同町先内=らと共に碑や島内を巡り、詩に思いをはせ、交流を深めた。

 

坂村真民さんは熊本県出身。作品には優しさと愛情が込められ「祈りの詩人」として親しまれている。65歳まで国語科教諭として教壇に立ち、退職後に詩作に専念。97歳で他界するまで数多くの作品を発表した。詩の愛好者によって世界中で700基以上の真民詩碑が建てられ、喜界中には2003年に坂村さん直筆の揮毫(きごう)を碑文にした「すべては光る」の詩碑が建てられた。

 

西澤館長は、坂村さんの三女である妻の真美子さんと共に来島。詩碑を訪れ「念願の喜界中の詩碑を訪れることができて感激。自分も含めて、すべての人が天才のように自らの力で光を放つわけではないが、他から何らかの光を受けて必ず光る―。そう信じて努力し、生徒の皆さんが自分の人生の花を咲かせてほしい」と話した。

 

坂村真民詩碑は、奄美市笠利町の歴史民俗資料館にも建立されている。