「海の事故に気を付けて」 一日保安官に川﨑さん 奄美海保がキャンペーン

2023年07月17日

地域

奄美海保職員と、空港に降り立つ人に海の事故防止を呼び掛ける龍郷町地域おこし協力隊の川﨑光緑さん(右)=16日、奄美市笠利町の奄美空港

奄美海上保安部(樋口則一部長)は16日、龍郷町地域おこし協力隊の川﨑光緑さん(39)を一日海上保安官に任命した。川﨑さんは同町役場での任命式後、海保職員らと奄美市笠利町の奄美空港と龍郷町の手広海岸で来島者や海水浴客らに「海で楽しむための安全ガイド」などの啓発セットを配り、「海の事故に気を付けてください」と呼び掛けた。

 

海上保安庁が毎年実施する「海の事故ゼロキャンペーン」の一環。16~31日の期間①小型船舶の海難防止②見張りの徹底と船舶間コミュニケーション促進③ライフジャケットの常時着用④発航前点検の徹底⑤遊泳中の事故防止(離岸流やシュノーケリングの知識普及)│を重点に、海難ゼロへの願いを込めたキャンペーンを展開する。

 

川﨑さんは兵庫県出身で今年2月に同町6人目の地域おこし協力隊として着任。旅行会社での添乗員経験を生かし、観光と教育民泊に携わっている。川﨑さんは「龍郷町はきれいな海が多い。安全に楽しんでもらえるように啓発活動に努めたい」と話した。

 

奄美海保によると奄美群島での2022年のマリンレジャーに伴う人身事故者数は13人(うち死亡者7人)で、島外からの観光客が10人(同5人)を占めた。

 

今年も15日までに4人がマリンレジャーに伴う事故に遭い、うち2人が死亡。隅倉好一朗交通課長は「海では、少しの油断が大きな事故につながる。複数でお互いの様子に気を付けながら奄美の海を安全に楽しんでほしい」と話した。

 

同海保のほか、水難事故の救助に関する覚書に基づき、奄美署と大島地区消防組合も参加した。