えらぶ世之主ガイドブック制作 和泊町
2019年04月18日
地域
和泊町はこのほど、約600年前の沖永良部島の島主、えらぶ世之主(よのぬし)を紹介したガイドブックを発行した。島の歴史の継承や、歴史資源を生かした主に沖縄経由の観光誘客が目的。3千部印刷し、沖永良部島内や今帰仁村など沖縄県内に配布する。
ガイドブック制作費は約150万円。2018年度の奄振ソフト事業を活用した。町歴史民俗資料館の先田光演さん監修の下、デザインをかなめデザイン、イラストを竹添星児さんが担当した。B5サイズ10ページ。世之主に関する逸話や当時の島の歴史について、イラスト付きの物語で学べる。
世之主の墓と城跡など島内の遺跡や出土品に加え、世之主の父、北山王が統治した沖縄県今帰仁村の今帰仁城跡なども、現地取材と同村教委から資料や写真の提供を得て紹介している。
同町企画課の森英仁主査は「沖縄では『琉球王国のグスク及び関連遺産群』が世界遺産に登録されているが、ガイドブックを通じて沖永良部にも、その関連遺産があることを周知するとともに、歴史的つながりのある今帰仁村などとの広域的な連携、交流を促進していきたい」と話した。
ガイドブックは無料で配布。島内では空港や港、宿泊施設のほか、歴史民俗資料館や西郷南洲記念館、町図書館などに置かれる。