さらなる交流促進へ 台湾宜蘭市と3市町が覚書締結 龍郷町も調印

2024年09月29日

地域

国際交流促進覚書を締結した(右から)竹田泰典龍郷町長、陳美玲宜蘭市長、江頭実菊池市長、上野俊市さつま町長=26日、熊本県菊池市(提供写真)

西郷隆盛の長男・菊次郎の縁で2018年から友好関係にある台湾宜蘭市と龍郷町・さつま町・熊本県菊池市は26日、さらなる結びつきの強化を目的とした「国際交流促進覚書(MOU)」を締結した。菊池市で同日、締結式があり、各自治体の首長らが出席。記念品を贈り合い、国際交流を通じて絆を深めることを誓った。

 

MOU締結は、熊本県に半導体を製造する台湾企業「TSMC」の工場が建設されたことなどを機に菊池市が提案。菊次郎のゆかりの地である5市町(同市、台湾宜蘭市、龍郷町、さつま町、京都市)が18年に結んだ交流宣言のつながりを基に、各自治体に賛同を呼び掛けた。

 

締結式は同市内の集宴会場で開かれ、首長や関係者ら約60人が出席。江頭実菊池市長、陳美玲宜蘭市長、竹田泰典龍郷町長、上野俊市さつま町長が覚書に署名し、交流の記念に特産品などを贈り合った。龍郷町は陳宜蘭市長と台北駐大阪経済文化弁事処福岡分処の陳銘俊処長に大島紬製品を贈呈した。

 

4市町は今後、人材育成や観光、経済などさまざまな分野でつながりを深め、交流の活性化を目指す。

 

龍郷町は12月、菊次郎の半生を描いた町青少年ミュージカル「KIKUJIRO」の出演メンバーらを宜蘭市に派遣する予定。竹田町長は「締結をきっかけに、国際交流を具体的に進めていくことを確認できた。まずは菊次郎ミュージカルの小中高生の交流を進め、特産品販売についても協力できたら」とコメントした。