まちづくりで環境大臣賞 稲水公園を緑あふれる場に 人が集い、憩える場が評価 知名町
2019年02月01日
地域
【沖永良部総局】環境省主催の2018年度「みどり香るまちづくり」企画コンテストの選考結果が発表され、知名字などが企画した稲水公園の再整備が環境大臣(最優秀)賞に選ばれた。町の中心地にありながら現在は利用が少ない同公園を、テッポウユリやゲットウなど島ならではの花木でいっぱいにし、人が集い、憩える場にするアイデアが評価された。
コンテストは樹木や草花を用いた「みどり香るまちづくり」の優良企画を支援する取り組みとして2006年度に始まった。第13回の本年度は企業や団体、大学など全国から22点の応募があり、11点の入賞が決まった。3月1日に東京都で表彰式があり、副賞として企画内容に応じた花木などが贈られる。
知名字の企画名称は「花の島えらぶ香りのカレンダー~イナミズゴーきゅらさん公園」。知名町や町商工会青年部、JA奄美青壮年部知名支部、おきえらぶフローラルホテルとの協働で立案した。
稲水公園は町役場の道路向かいに位置。近くに商店街や島内一の大型ホテルがあり、島内でも特に人通りが多い。公園の川の水は昔は生活用水に使われ、コミュニティーが生まれた場所だったものの、今はほとんど人が立ち寄らなくなっている。
このため、かつてのコミュニティーを取り戻そうと企画した。植樹は住民参加のイベントにするほか、観光客ら来訪者が川の水をくんで花木に掛けられる仕掛けや、植物に名札を付けるなど工夫し、島の自然、暮らしが感じられる場を目指す。
同町地域おこし協力隊の勘里絵利奈さん(32)は「町の中心地活性化に向けたプロジェクトに取り組んでいる人たち皆で受賞の喜びを分かち合えたのが何よりうれしい。この公園を訪れた人が島内の他の場所にも足を運びたくなるような仕掛けが今後できれば」。知名字の吉田末次区長(68)は「企画通りに緑が増え、子どもからお年寄りまで多くの人が親しめる公園になってほしい」と話した。
町側は公園の土の入れ替えや花木の植樹など、来年度から同公園の整備を進める方針で検討している。