カヌー利用減、2万9千人 マングローブパーク19年度実績
2020年06月28日
地域
奄美市住用町の「黒潮の森マングローブパーク」を運営する指定管理者のマングローブ公社(代表取締役・朝山毅奄美市長)はこのほど、2019年度利用実績をまとめた。メインのカヌー入場者数は前年度比2409人減の2万9477人。格安航空会社(LCC)の経営統合に伴う運航空白期間や新型コロナウイルスの影響が響き、記録のある12年度以降で初めて減少に転じた。
カヌーはバニラ・エアが就航した14年度以降、順調に実績を伸ばし、18年度は3万1886人と12年度(1万4195人)の約2・2倍に達した。
しかし19年度はバニラとピーチ・アビエーションの経営統合に伴い、書き入れ時の夏秋を中心に運休状態が続いた。これが利用実績に跳ね返り、6月から12月にかけていずれも前年度を下回った。
1、2月は客足が戻り始めたものの、3月から新型コロナによる来島自粛で再び減少。最終的に2万人台にとどまった。
カヌーのほか、▽資料館7026人(前年度比446人減)▽売店入場者2万4473人(同1689人減)▽レストラン1万9354人(同2582人減)│とそれぞれ減少した。
グラウンド・ゴルフは1万1512人で437人増加。地元住民の利用が多い上に、公社側の取り組み推進もプラスにつながった。
公社によると、20年度も新型コロナの影響が続いている。寿義浩支配人は「先が見えない中、今年は昨年の7、8割のシミュレーションでやっている。一番は感染者を出さないこと。設備の消毒やマスク着用、検温などを継続していきたい」と話した。
同パークは奄美群島国立公園特別保護地区のマングローブ林に隣接する自然回帰型の交流・観光拠点施設。世界自然遺産登録決定後は世界自然遺産センターの整備も計画されている。
施設では受け入れ体制強化の一環で英語対応スタッフの雇用やクレジット対応を行ったほか、近く電子マネー対応機器も導入する。