ルリカケス 巣立ち間近 奄美市名瀬
2019年04月13日
地域
奄美市名瀬の民家軒下に営巣した国の天然記念物ルリカケスのひなが巣立ちの時期を迎えている。住民は「家を建てて39年になるが巣作りは初めて。わが家に幸運を運んでくれた」と静かに成長を見守っている。
営巣したのは名瀬朝仁新町の山すそに建つ栄義久さん(68)の一軒家。2月20日につがいの巣作りを発見すると、以来、近くの小窓から見守るのが栄さんの日課になった。
観察日誌によると、抱卵を「確信」したのは3月3日。ふ化した日は不明だが、26日には親鳥がひなに餌を与える瞬間を目の当たりに。4月に入ってからは背伸びしたり、羽ばたきの練習をしたりするなどひなの動きが活発になった。
巣がある2階テラス屋根は実は昨年の台風24号で被害を受けた箇所。トタンの一部が破損したことで鳥の出入りが可能になった。栄さんは「ひなが巣立つまで修復工事は中止」と苦笑いしつつも「朝起きたらすぐ見に行くようになった。日に4、5回は観察しているかな。毎日幸せよ」。