事故件数表示看板を設置 徳之島、4カ所に
2019年04月03日
地域
【徳之島総局】国の特別天然記念物のアマミノクロウサギなど希少な野生生物の交通事故を防ごうと、環境省徳之島管理官事務所と徳之島地区自然保護協議会は3月末までに、島内4カ所に啓発看板を立てた。クロウサギと国の天然記念物ケナガネズミの輪禍被害件数を表示する2種類設置し、ドライバーに注意を呼び掛けている。
同事務所によると、18年の交通死亡事故件数はクロウサギが19件、ケナガネズミは4件。同事務所が開設された13年以降の統計でそれぞれ年間最多となった。今年も先月28日現在、クロウサギ8件、ケナガネズミ2件の輪禍被害が発生している。
看板は縦50㌢、横80㌢。同事務所職員らが月間と年間の事故件数を掲示する。夜間のドライバーが視認しやすいよう、反射材を使用している。
設置場所は希少動物の出没が多く、交通事故が発生しているエリアで、クロウサギ用は▽徳之島トンネルの徳之島町側出口から約300㍍地点▽県道松原―轟木線の轟木側。ケナガネズミ用は同トンネルの天城町側出口から200㍍地点▽剥岳林道の徳之島町大原側入り口周辺。
徳之島3町と同事務所にもクロウサギの事故件数を確認できる掲示板を設置して啓発を図る。同事務所の沢登良馬国立公園管理官は「昨年から希少動物の交通事故が増えており、特に交通事故が多発している場所では気をつけて走行してほしい。島外から来た人にも看板の事故件数を見て現状と課題を知ってほしい」と話した。