住民に花贈りごあいさつ 太さん夫妻
2020年05月25日
地域
和泊町から今年の春に龍郷町大勝に引っ越してきた太(ふとり)剛志さん(37)と悠子さん(42)夫妻は22日、和泊町の花き農家から買い取った切り花200束を大勝集落の人たちにプレゼントした。新型コロナウイルスの影響によるイベントの自粛で花の需要が落ち込み、沖永良部島の花き農家も打撃を受けている。イベントは同島産の花の魅力を、これからお世話になる大勝集落の人たちに知ってもらおうと夫妻で企画した。
剛志さんは和泊町職員。今年春の異動で、奄美市笠利町の県奄美パークへ出向となり、夫妻で大勝集落に移り住んだ。4月以降、沖永良部島、奄美大島でコロナの感染者が確認され、不要不急の外出自粛が呼び掛けられる中、集落の人とも顔を合わせる機会が少なかったという。
住民への花束のプレゼントは「古里の農家を応援し、これからたくさんお世話になる集落の人たちに、あいさつができれば」と剛志さんが発案。悠子さんもすぐに賛同した。
剛志さんが国の特別定額給付金10万円を活用し、和泊町の同級生の農家からテッポウユリ、スプレーギク、ソリダゴなどの花を購入。子ども向けにバルーンアートのおもちゃも用意した。
大勝集落の川元博文区長(66)らの協力で前日夕方と当日朝に集落放送でイベントを告知。午後5時から集落の消防車庫で、「引っ越してきた太です。よろしくお願いします」「沖永良部島の花です」と夫妻そろって訪れた人たちに花束を贈った。2人は地元の人たちと互いに自己紹介したり、談笑したりして和やかな時間を楽しんだ。
剛志さんは「コロナの収束状況も見計らい、今ならこういうイベントもいいかなと思って企画した。えらぶの花と自分たちのことを知ってもらえ、たくさんの集落の人と話ができた。引っ越して来てきょうが一番楽しい」と笑顔。
川元区長は「コロナの影響で集落内も何となく暗い雰囲気が漂っていたが、花の力でぱっと明るくなった感じ。2人に感謝。いい夫婦が来てくれた」と喜んだ。