八月踊りでにぎわう 伝統行事「カネサル祭り」 名瀬小湊集落

2024年10月25日

地域

地域住民らが八月踊りをにぎやかに舞った小湊集落のカネサル祭り=23日、奄美市名瀬

奄美市名瀬の小湊集落(栄嘉弘区長)で23日夜、地域の伝統行事「カネサル祭り」があった。地域住民らが集落内の各所を回って八月踊りを舞い、にぎやかに交流の輪を広げた。

 

旧暦9月9日(クガツクンチ)の後の庚申(かのえさる)に当たる日に行う。地域住民によると、かつては「ナーマゴ」「ホーロゴ」「ハータリゴ」と呼ばれる三つの古墓にそれぞれの血族が参り、先祖を拝んだ。夜は餅もらい行事もあり、人々が各家を回ってカシャムチをもらったという。

参加者らに配られたカシャムチ=23日、奄美市名瀬

 

この日は午後6時ごろに小湊へき地保健福祉館をスタート。奄美看護福祉専門学校や小湊駐在所など計5カ所で、地域に伝わる26曲のうち「そうしられ」「あいすまちかな」「でんのできしぎ」「今の踊り」など8曲を踊った。

 

子どもからお年寄りまでが輪に加わり、チヂン(太鼓)に合わせて元気よく舞った。参加者にはカシャムチも配られた。

 

栄区長(70)は「今は歌い手が少なくなってきている。いつまでも行事をなくさないよう伝統を守っていきたい」と話した。