剥製・標本約700点展示 奄美博物館の生き物企画展 8月29日まで

2024年07月21日

地域

身近な鳥類の剥製に見入る来場者=20日、奄美市名瀬の奄美博物館

奄美市名瀬の市立奄美博物館で20日、「生きものあふれる奄美大島」企画展が始まった。希少種を含む身近な生き物の剥製52点と、昆虫標本640点を展示している。初日は観光客や夏休み中の児童生徒らが多く訪れ、展示物を通して奄美の自然の豊かさを実感していた。夏休み期間(7月20日~8月31日)中、市内の小・中・高校生は入場無料。展示は8月29日まで。

 

企画展は奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島の世界自然遺産登録が今夏で3周年を迎えることから、地元住民らへ奄美大島の身近な生き物を広く知ってもらおうと開催。剥製や標本といった実物資料や写真を多用し、子どもにも分かりやすい内容とした。

 

会場には哺乳類9点、鳥類39点、爬虫(はちゅう)類4点の剥製と昆虫標本がずらりと並び、来場者は興味深そうに一つ一つをじっくりと観察していた。国の特別天然記念物アマミノクロウサギの触れられる剥製も1体用意された。

 

同館の平城達哉学芸員は「身近にどんな生き物たちがいるのか知ることで自然への理解が深まる。奄美を知る入り口としてや、夏休みの宿題のヒントとして活用してほしい」と語り、来場を呼び掛けた。

 

来場した名瀬小学校2年生の小川竜誠君(7)は「アマミノクロウサギはふわふわしててかわいかった。猫よりもたくさん毛が生えていた」と驚いた様子。ミサゴの剥製がお気に入りという小田島さわ君(8)は、「空を旋回しているのを見たけど、近くで見ると思ったよりもっと大きくてかっこいい」と笑顔で話していた。

 

奄美博物館の開館時間は午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。第3月曜日は休館。入館料は一般310円、高校生、大学生150円、小・中学生100円。

 

問い合わせは電話0997(54)1210奄美市立奄美博物館へ。