協力隊、退任後も島のため 奄美市、観光振興や人材育成に
2019年06月01日
地域
奄美市地域おこし協力隊として3年間活動してきた長瀬悠さんと谷よう子さんが31日、任期の最終日を迎えた。2人は引き続き奄美に残り、物産販売店やクラシックバレエ教室を運営しながら観光振興、人材育成に力を入れる。市役所であった退任辞令交付式で朝山毅市長は「皆さんの思いを受け止め、つなげていきたい。本当にご苦労さまでした」とねぎらった。
2人は2016年6月1日付で奄美市初の協力隊として着任した。
長瀬さんは紬観光課からあまみ大島観光物産連盟へ出向してDMO計画推進、マーケティングデータ整備業務などに取り組んだ。法人登録にも貢献した。
今後は1年前に起業した奄美伍郷商店を拠点に観光発信を続ける。長瀬さんは「連盟は島内5市町村との関わりが深く、人脈が広がった。島の人が幸せになれる観光地づくりを目指したい」と抱負を語った。
谷さんは教育委員会生涯学習課所属。元シルク・ド・ソレイユダンサーの経歴を生かし、創作舞台劇「ガジユータ」や「奄美deアート国際フェスティバル」を企画した。
谷さんは「ドイツでアーティストの公務員として働ける環境を経験した。日本でもその仕組みに挑戦したが時間が足りなかった」と本音を漏らしつつ、「いろんな人が交わり、起こしたことは無駄ではない。やりたい子どもや大人が増えたら奄美の第一歩になるのでは」と語った。