喜界町、コワーキング施設整備へ 旧荒木小校舎を再利用 飲食店、子の遊び場も

2022年03月11日

地域

 

 

リニューアルし、新たにコワーキング施設を整備予定の旧荒木小校舎=10日、喜界町

喜界町は2022年度、旧荒木小学校の校舎の一部をリニューアルし、コワーキング施設を整備する。開会中の町議会3月定例会で可決された21年度一般会計補正予算案(第9号)に関連事業費8000万円を盛り込んだ。飲食店や、子育て世代が雨天時でも利用できるプレイルームなどを完備した複合型施設。島内外の幅広い世代の交流・憩いの場、また移住促進や、新たな雇用と働き方の創出拠点として期待される。

 

事業費の内訳は▽施設改修工事6600万円▽実施設計、監理、システム導入などの委託料850万円▽備品購入費533万6000円―など。整備には21年度の奄振の成長戦略推進交付金を活用する。

 

今年度中に実施設計を発注し、8月ごろの着工、22年度中の完成を目指している。施設の管理運営の主体や方法などは今後、検討していく。

 

コワーキングとは共同利用型の仕事環境。新型コロナの影響で、リモートワークやワーケーションなど場所にとらわれない多様な働き方が進み、近年は地方への企業移転、支店開設の需要が高まっている。

 

町はそうした機会を捉え、施設内に小規模な個室のオフィスを整備する。また、フリーランスなどの個人が共同利用できるコワーキングスペースを設け、交流人口の増加につなげたい考え。

 

プレイルームは、「雨の日でも、子どもを遊ばせられる場所がほしい」といった町内の子育て世代の声に応えるため、幼児向けの屋内遊具も設置する計画。

 

町企画観光課の中村幸雄課長は「異なるアイデアやビジネスモデルを持った利用者が互いに刺激し合える場。また、飲食店や幼児向けのプレイルームを備えることで、地元住民と観光客らの交流を促し、移住希望者が、移住後の島での生活をイメージできるような場になれば。イベントなども開くことで交流機会を広げ、荒木集落の活性化にもつなげたい」と話した。