地域活性化伝道師・伊東さんが講演 龍郷町
2019年05月18日
地域
龍郷町主催の講演会「魅力的なお店作りセミナー」が15日、同町の秋名コミュニティーセンターであった。内閣府指定の地域活性化伝道師(専門家)で三重県尾鷲市の観光施設「夢古道おわせ」の伊東将志支配人(45)が地域活性化への思いや地域資源を生かした企画づくりについて講演し、「大事なものは足元にある。ここに生きることを誇りに思える地域をつくろう」と呼び掛けた。
周囲を海と山に囲まれた尾鷲市は世界文化遺産・熊野古道が通る地区としても有名。夢古道おわせは地域の情報発信拠点として2007年にオープンした。レストランと海洋深層水を使った入浴施設、お土産店などを備える。
伊東さんは同施設で地元の人材と食材を生かし、3グループの女性団体が週交代で調理する「母ちゃんランチバイキング」や、浴槽に地元のヒノキ材を浮かべる「世界遺産風呂」などの多くのヒット企画を手掛けた。レストランでは「地元の旬のもので住民が昔から食べ続けている料理の人気が高い」とし、「地域資源は宝物。活用することで地域そのものの魅力も発信できる」と話した。
同施設にはさまざまな企画に賛同した全国各地の大学生や若者がインターンシップやアルバイトに訪れると紹介し、「面白いプロジェクトがあれば人は集まる」とも語った。
龍郷町は秋名集落内の保育所跡地に飲食や宿泊施設などを備えた「秋名飲食拠点」の整備を進めている。セミナーは2019年度内に着工を目指す同拠点施設運営のヒントを得ようと町が企画。県の観光アドバイザー派遣制度を活用した。