大島紬の良さ再認識 職員が紬姿で業務 大島支庁

2024年01月06日

地域

大島紬を着用し、業務に当たる職員ら=5日、奄美市名瀬

「紬の日」の5日、奄美市名瀬の県大島支庁では職員ら42人が地元の伝統工芸品である本場奄美大島紬を着用して登庁した。伝統的な泥染や草木染に龍郷柄や亀甲柄、白大島などさまざまな染色、デザインの紬をまとい出勤。庁舎は新年らしい華やかな雰囲気に包まれた。

同支庁では大島紬への理解向上と産業振興への貢献を目的に、希望する職員らが年始に大島紬を着て業務を行う日を設けている。

 

県所有の大島紬を着用して出勤した県税課の西佳苗さん(26)と有村聡子さん(38)は奄美に赴任して3年目、初めて紬に袖を通したという。「緊張するけれど、歴史を感じる。大島紬はシックなイメージがあったが、差し色を生かし、うまく着ることができて自分でもびっくり」と笑顔を見せた。

 

新川康枝支庁長も自前の大島紬姿で登庁。昨年11月に奄美市で開かれた奄美群島日本復帰70周年記念式典で初めて着用したという絵羽模様の紬をまとい「大島紬は奄美にとって大事な伝統工芸であり産業。職員にとっても良さを再認識する機会になる。大島紬の振興につながれば」と話した。

 

職員らは記念撮影後、着物姿のまま業務へ。背筋を伸ばし、晴れやかな笑顔で来庁者らを迎えていた。