子育てや島の未来語らう 町議と住民一緒に悩みシェア 瀬戸内町・加計呂麻島

2025年02月26日

地域

加計呂麻島での「子育て」や「医療」について語らう住民と議員ら=24日、瀬戸内町

「加計呂麻キッズ遊ぼう会×議員に伝えよう困りごとシェア会」(加計呂麻キッズパパママの会、ひさの助産院主催)が24日、瀬戸内町諸鈍の長浜公園と加計呂麻島展示・体験交流館であった。2次離島の加計呂麻島で子育てに励む親や子、地域を見守る住民、町議ら約50人が参加。子育て環境や暮らしの悩みなどについて語らい、島の未来の在り方を考えた。

 

「加計呂麻キッズパパママの会」は、同島に子どもたちが遊ぶ公園や遊具が少ないことから廃校を利活用するなどしてエアー遊具で遊び場を作り、子や親同士の親睦を深めることを目的に、2022年に立ち上がった。エアー遊具のレンタル事業のほか、年1回のペースで「加計呂麻キッズ遊ぼう会」を開催しており、今回で4回目。議員との懇談は初めて。

 

子どもたちは公園でこま回しのワークショップやサッカーなど身体を使った遊びで楽しみ、親や議員らは館内で「子育て」と「医療」を主題に意見を交換。重点課題に▽子どもの一時預かりサービスや出産時事前待機に係る交通・宿泊費の拡充▽(部活動や習い事の選択肢が制限されていることから)定期船の増便または最終便の時間変更▽(島内瀬相集落1台のみとなっている)救急車両の配備増―などが挙げられた。

 

懇談を終え、議員らは3月定例議会の一般質問などでも課題を取り上げる意向を示し、同会取りまとめ役の鵜澤悦子さん(47)は「加計呂麻島は役場と物理的距離もあり、個人で問題提起するよりも、議員の方々を介して3者で協働して進めることが最善だと考えた。特に、子育てを通して『声をあげる』ことの大切さを痛感しており、有意義な時間となった」と話した。