子育て・保健・福祉複合施設 奄美市でワークショップ
2018年10月20日
地域
奄美市が名瀬港町に整備計画中の「子育て・保健・福祉複合施設」の基本設計に向けたワークショップが18、19の2日間、奄美文化センターであった。参加者からはベビーカー貸与や愛称公募などのアイデアが出たほか、幅広い世代が集うために必要な機能や利便性を考えた多様な意見が寄せられた。施設は2020年度に着工、22年度オープンを目指す。
同施設は▽子育て支援▽健康づくり▽高齢者の生きがいづくり―の3機能を集約する多世代型複合施設。名瀬測候所隣接の市有地(現民間駐車場)に整備を予定している。
ワークショップは基本設計に市民の声を反映させるため、業務委託契約を結ぶシーラカンスK&H・酒井建築設計共同体、市が主催した。9月に続く第2弾。今回は2日間で計3回開いた。
19日午前は主婦や看護師、会社員ら14人が参加した。主催者から設計案の説明を受けた後、グループで意見を出し合った。
子育て世代からはベビーカーレンタル、カフェへの子ども向けメニューを求める声があったほか、施設機能では「エレベーターが入り口から離れている。1機で足りるのか」「入浴施設で急患が発生した際、搬送の動線は大丈夫か」との指摘も。
福祉面では障がい者にも分かりやすい案内板、介助者スペースを考慮した多目的トイレなど。ほかに愛称公募や大島紬の織り機設置といった提案も寄せられた。
基本設計は12月のワークショップ、利用者ヒアリングも踏まえて本年度中にまとめる。㈱酒井建築事務所の酒井一徳取締役は「さまざまな意見をいただき、気付きも多かった。多世代が交流する施設だけでなく、障がい者も利用しやすい雰囲気づくりを目指したい」と話した。