宇検村訪問団がブラジルに 移民100周年で出身者と交流
2018年08月07日
地域
鹿児島県出身のブラジル移民が創設したブラジル鹿児島県人会の創立105周年に合わせ、宇検村は訪問団(団長・元田信有村長)を結成し7月19~26日、ブラジルを訪れた。今年は村からの移民開始100年の節目。元田村長は「今でも脈々とつながる出身者との絆を再確認できた。次の100年にも受け継いでいきたい」と語った。
宇検村誌によると、村からの移民が始まったのは1918(大正7)年。戦時中の中断を挟んで1961(昭和36)年まで続いた。村は移民開始75年の93年と移民開始80年の99年にも訪問団を派遣した。
今回の訪問団は元田村長、喜島孝行議長、村野巳代治教育長、総務企画課の渡博文課長と内田健治さんの計5人。現地時間21~24日にブラジル各地をめぐった。
21日は日本からの移民が最初に降り立ったサントス港で夕食会、22日はサンパウロ市で県人会の記念式典があった。県人会会長は両親が宇検村出身の文岡セルジオ正樹さん。式典後は宇検村出身者との交流会もあった。
23日は村出身の増岡豊さん=イビウーナ市、与論町出身の青山曙さん=同、奄美市笠利町出身の肥後英樹さん=バルジェン・グランデ市=ら奄美出身者らと交流した。肥後さんが経営する日本料理の仕出し店には奄美出身者約60人が集い、ビュッフェ形式で昼食を楽しんだ。
24日はサンパウロ市にあるブラジル日本移民資料館や東洋人街を見学した。
元田村長は「現地での調査で大正7年にブラジルに渡った方の子孫が3人見つかるなど実りある訪問になった。村とブラジル在住の出身者の方々の交流を次の100年につなげるためにも、村の若手に今回の訪問のことを詳しく伝えたい」とも語った。
元田村長は今回の訪問や過去の村出身ブラジル移民との交流を紹介する写真展を開催する意向だ。