島おこしの取り組み紹介 沖永良部

2019年03月25日

地域

沖永良部島で初開催された島サバクリエイティヴ=24日、知名町のフローラル館

沖永良部島で初開催された島サバクリエイティヴ=24日、知名町のフローラル館

 奄美群島広域事務組合主催の2018年度奄美群島人材育成事業成果発表会「島サバクリエイティヴGCD(ガシド)トークショー」が24日、知名町のフローラル館であった。観光ガイドや法人代表、カヌーやボクシングのトップアスリート、歌手などさまざまな分野で活躍する男女8人が登壇。島おこしの取り組みや現在挑戦していること、将来の展望を発表、会場の参加者も交えて島の未来を共に考えた。

 

 最初のユムター(語り手)は「結ランダー徳之島」代表の福本幸代さん。17年に奄美群島通訳案内士の資格を取得し、「日本語が話せない外国人と、通訳案内士がつながることができないと存在の意味がない」と考え、他の地域通訳案内士らに声を掛けて同団体を発足させた。

 

 FAMトリップなど、これまでの取り組みや成果にも触れ、「来てくれた外国人の方にウエルカムな雰囲気を感じてもらえる島をつくっていきたい」と抱負を語った。

 

 地元の沖永良部島からは、再生した古民家を拠点として体験プログラムの運営などに取り組む、みーやプロジェクトリーダーの市来武次さん、NPO法人沖永良部スポーツクラブELOVE理事長の前田純也さん、沖永良部島2世で女子ボクシング日本&東洋太平洋バンタム級チャンピオンの吉田実代さんの3人が登壇した。

 

 小学生の頃から現在まで島で野球をし、スポーツ少年団の指導者でもある前田さんは、少子化が進む中での団体競技の選手確保や島外大会への遠征費など、離島特有のスポーツ環境の課題に言及。「小さな島でも、でっかいスポーツ環境」との思いで、島内の他の指導者と共に立ち上げたNPOのこれまでの活動を紹介した。

 

 前田さんは「『離島だからできない』ではなく、『離島だからできる』ことに目を向けていきたい。スポーツを通して大好きな島を盛り上げていけたら」と締めくくった。

 

 イベントは沖永良部島では今回が初。会場では奄美群島民間チャレンジ支援事業を活用した群島内の商品や各事業の見本市も開かれ、参加者は各ブースに立ち寄って試食を楽しんだり、各事業での取り組みを学んでいた。