師玉敏代さん「ご夫妻の写真は私の宝物」
2019年05月01日
地域
前天皇陛下は皇太子時代の1968年、奄美大島に初来島、奄美市住用町のマングローブ原生林を視察された。そのときに撮影された写真は師玉敏代さん(64)=奄美市住用町=の宝物だ。写真には当時、住用村長だった父親の登さん(故人)の姿もある。師玉さんは「(父は)両陛下をご案内できて、誇らしかったと思う」と懐かしそうに語った。
写真はマングローブ原生林を背景に、前天皇、皇后ご夫妻がステージの上で説明を受けている様子が写っている。師玉村長は後方中央で前天皇ご夫妻とともに何かを見ている。
写真は奄美の日本復帰60周年の2013年、復帰運動に携わった楠田豊春さん(96)=奄美市名瀬=から譲り受けた。自宅に呼ばれ、「あなたのお父さんが両陛下と写っているよ」と言われた。父親と楠田さんは同じ時期(1956~60年)に旧名瀬市議を務めていたこともあり、親しかった。
登さん(1920~91)は旧名瀬市議を経て63年の住用村長選で初当選。前天皇ご夫妻の来島は2期目のときだった。師玉さんは写真を見ながら「父が自宅で(陛下に)説明することを一生懸命覚えていたことを思い出す。写真は私の宝物です」と話した。