徳之島の鍾乳洞探検 ヨヲキ洞穴と小島暗川 伊仙町

2025年02月20日

地域

ライトアップされた小島暗川の滝を眺める参加者たち=15日、伊仙町小島

【徳之島総局】徳之島の遺跡や文化を学ぶ「徳之島のいろは」(伊仙町教育委員会主催)の「鍾乳洞探検」が15日、伊仙町阿三のヨヲキ洞穴と、同町小島の小島暗川(クラゴー)で行われた。応募した親子連れなど約20人の「探検隊」は、長靴にヘルメット姿で集合。普段入ることのできない鍾乳洞の内部をじっくり観察した。

 

ヨヲキ洞穴は全長約54メートル。土器のかけらなどが多く見つかっており、かつて人が住んでいたとみられている。沖永良部島でガイドをしている平健也さんも参加し、上部から滴る水でできる「つらら石」や、1センチ伸びるのに約30年かかると言われる鍾乳石「ストロー」、滴る水が地面で跳ね返る際にできる「石筍(せきじゅん)」などを解説した。

 

次に訪れた小島暗川の内部には落差約10メートルの滝があり、参加者は水しぶきを浴びながら記念撮影を楽しんだ。

 

天城町松原の新田定子さん(73)は「地元にいるが、あのような滝が鍾乳洞にあることなど知らなかった。めったにできない体験ができた」と笑顔。ガイドを務めた伊仙町歴史民俗資料館の安田未来さんは「人の生活の営みが随所に残る貴重な場所。これからも徳之島の地形や歴史に触れて学びを深めてほしい」と話した。