徳田氏の功績後世に 顕彰記念館が開館 徳之島町徳和瀬
2018年05月29日
地域
一般財団法人徳田虎雄顕彰記念財団(越澤靖久代表理事)が徳之島町で整備を進めていた、元衆院議員で医療法人徳洲会前理事長の徳田虎雄氏(80)の顕彰記念館が28日、開館した。記念セレモニーに徳田氏の親族や地元関係者らが出席し、徳田氏の足跡や功績、活動の理念を後世に伝える拠点施設の役割に期待を寄せた。神事やテープカット、徳田氏の銅像除幕式もあった。
幼少期を同町亀徳で過ごした徳田氏は大阪大学医学部を卒業後、1973年に大阪府松原市に徳田病院(現松原徳洲会病院)を開業した。75年に医療法人徳洲会を設立。国政挑戦3度目の90年に衆院議員に初当選、通算4期務めた。2002年に筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し、現在は同グループ系列の湘南鎌倉総合病院で療養している。
記念館は亀徳の「なごみの岬公園」近くにあり、建物は鉄骨造り2階建て、延べ床面積1124平方㍍。徳田氏の生い立ちや医療、政治、経営など各分野での功績を紹介する展示室やシアタールームなど有料ゾーンのほか、イベントホールや図書館など無料スペースも併設した。総事業費は約4億5千万円。
町内のホテルで行われた祝賀会には約250人が出席した。越澤代表理事は「日本、世界の医療を変えようとした奄美の星の生き様を後世に伝えていく必要がある。徳田氏の生き様に触れる機会を与える自慢の記念館ができた」とあいさつ。石原慎太郎元東京都知事と山中伸弥京都大学iPS細胞研究所長のビデオメッセージも紹介された。
徳田氏の次男で元衆院議員の毅氏は「父と共に活動してきた皆さんが顕彰記念館を通じ、父の思いや理念、哲学を伝えていただければ幸い」と謝辞を述べた。
記念館は同財団が運営する。毎週火曜日定休で、開館時間は午前10時~午後5時。有料ゾーンの観覧料は大人500円、小・中学生300円。