応援受け機能維持に懸命 与論徳洲会病院、感染対応も
2020年08月01日
地域
与論徳洲会病院(高杉香志也院長、81床)は31日、ホームページを更新し、新型コロナウイルスの感染疑いがある患者用の病床を5床から9床へ増やしたと発表した。30日までに全ての職員と入院患者にPCR検査を実施し、全員の陰性を確認した。現在、沖縄本島から医師や看護師12人の応援を受け、救急対応や発熱外来、電話診療、PCR検査などを行っている。
与論徳洲会病院によると、院内感染が拡大しないよう一般病棟の区分け(ゾーニング)が完了。感染が確認された患者用に4床、感染の疑いがある疑似症患者用に9床、一般患者用に68床確保しているという。
30日の県発表では、ゾーニングの際、入院患者に再度PCR検査を行ったところ、患者1人に新たに陽性が確認されている。同病院での感染者は職員3人、入院患者4人、退院した元患者4人の計11人が確認されている。31日、県は院内感染との判断を明らかにした。
与論徳洲会病院では現在、沖縄本島の中部徳洲会病院(北中城村)と南部徳洲会病院(八重瀬町)から、医師が常時2人、看護師10人が応援に入っている。診療体制は▽急患対応▽発熱者外来▽定期処方などの電話診療▽一般入院診療▽PCRドライブスルー検査を行っている。
看護師の中には自らが療養に入ったり、保育園が休園していることから子どもを預けられず出勤できないケースも生じているが、沖縄からの看護師応援により、対応できているという。
院内では1日3回、院内放送で換気を呼び掛け実施。30日には感染した患者に接する全職員に2回目のPCR検査を実施し、全員の陰性が確認された。
ホームページ上では、与論島内外から、食料品をはじめ、さまざまな応援物資が届けられていることも紹介。高杉院長は「この危機を一日も早く乗り切れるよう職員一同頑張っていく」とコメントしている。