新成人 大島紬ストーリー
2015年01月20日
地域
2日から5日にかけて奄美14市町村・地区で成人式がありました。大島紬の産地として知られる奄美では、鮮やかな振り袖に交じってシックな紬姿も目立ちます。祖母や母から受け継いだきものに初めて袖を通す人、ファッション感覚で小物や髪型に個性を出す人など、着こなしも多彩。今回は新成人の男女13人から、紬にまつわる物語やコーディネートのポイントを聞きました。
奄美市笠利町
◎泥染め職人の祖父譲り/日高健児さん
◎また着たい/肥後信之介さん
島で働く2人、日高健児さん=写真右=と肥後信之介さん=同左=は亀甲柄に袴を合わせた。「誕生日がきていないので、(成人の)実感がまだあまりないです」(肥後さん)と照れた様子。泥染めの仕事に携わっていた祖父の紬に袖を通した日高さんは「島が大好きなので、ずっと離れないです」と笑顔で話しました。
◎憧れの一品母の見立て
○平田麗奈さん
「大人っぽい紬に憧れていました。気持ちがシャキとします」。地元の医院に就職が決まっている平田麗奈さんは、母の見立てた紬に身を包みました。コーディネートのポイントはネイル。「ヘアの花飾りや帯飾りと合わせて、自分でデザインしました」。足袋にもかわいらしいワンポイントが。
◎祖父と祖母の手作り下駄
―日高太一郎さん
男性も和装が多い笠利町。羽織袴姿が大多数の中、粋なきもの姿が目を引いた日高太一郎さん。祖父のきものに袖を通し、足元は手作りの下駄をコーディネートしました。「祖父が手作りした下駄です。鼻緒は祖母が作りました」
◆龍郷町◆
◎母と祖母 愛情受け継ぐ
=小林優希さん、友原千波さん
小林優希さん=龍郷出身、写真右=は母のいずみさん(43)、友原千波さん=大勝出身、同左=は祖母の輪子さん(80)が愛用した一着に袖を通しました。ピンクの小物は偶然、おそろいに。「シックなイメージの紬が華やかになりました」と優希さん。二十歳の門出を迎え、千波さんは「将来は海外に出て多くの経験を積みたい」と目標を新たにしました。