準備着々、成功期す きょう花火イベント 台風余波で出店減も 奄美まつり
2023年08月11日
地域
奄美群島最大規模の夏祭り「奄美まつり」(協賛会主催)は11日、奄美市名瀬の御殿浜公園でステージイベント「花火だョ!全員集合」があり、眼前の名瀬湾上空に花火が打ち上がる。10日、同公園では関係者が会場設営に取り掛かり、準備が進められた。台風6号の接近に伴う船便欠航で食材が手に入らず、飲食出店を辞退する団体が出るなど一部で影響も。それでも八月踊りやパレードが中止となったことを踏まえ、関係者は「本来の奄美まつりを集約したイベントにしたい」と成功を期す。
奄美まつりは例年、室内イベントで開幕した後、名瀬湾周辺で舟こぎ競争や花火、名瀬市街地中心部での八月踊りやパレードを行い、相撲大会を含む4日間のプログラム。昨年まで3年間は新型コロナウイルス禍で大半のイベントが中止となっていた。
「4年ぶりの通常開催」と盛り上がりが期待された今年、当初の予定は8月3~6日。しかし、台風6号接近の予報を受けて八月踊り、パレードなどが中止となり、花火・関連屋外イベントは11日、舟こぎ競争は12日にそれぞれ延期した。
「花火だョ!全員集合」会場の御殿浜公園では10日、午後から特設ステージ、音響機材の設置や各種出店準備などが進んだ。イベント主催者NPO法人ディの麓憲吾代表理事は「プログラムは予定通り実施できる見通し。コロナ禍明け、台風禍明けの盛り上がりに期待したい」と語った。
飲食出店については台風余波が残る。関係者によると、船便欠航で必要な食材がそろわず辞退する出店者もおり、出店数は例年の7割に満たない見通し。奄美大島出店業組合の西桂吾会長は「4年ぶりで業者が減っている中、台風が追い打ちとなった」と嘆く。
特に島外から青果の移入が滞っており、各出店者は11日午前の船舶入港に期待を寄せる。西会長は「13日にはあやまる祭り(同市笠利町)も控えるが、まずは奄美まつり。11日は在庫を出し切る覚悟で臨むしかない」と力を込めた。
市紬観光課によると、打ち上げ花火については花火、発射する台船とも準備に問題はなく、当日もプログラム通り実施予定だという。