瀬戸内町に「白紙撤回」要望 加計呂麻島住民
2019年04月06日
地域
瀬戸内町が同町西古見・池堂地区への誘致を検討している大型クルーズ船寄港地開発計画について、大島海峡を挟んで対岸の加計呂麻島の住民有志は5日、町役場で眞地浩明企画課長と面会し、計画の白紙撤回を求める要望書を手渡した。
同島西阿室集落の祷昭哲区長(71)は「大型船で訪れる観光客は、加計呂麻島にも足を伸ばすはず。(島への影響などを)熟慮してほしい」と求め、同計画の検討協議会事務局を担う眞地課長は「まだ誘致の判断はしていない。住民の声を反映させ、時間を掛けて検討していきたい」と応じた。
要望書には加計呂麻島(30集落、1210人)の17集落から合計448人の署名が寄せられた。
計画は、国土交通省が2017年8月、大型クルーズ船寄港地の開発候補地として、池堂地区など奄美群島内9カ所を挙げたことから始動。町は同年12月、県に支援を求める要望書を提出したが、地域住民らから反対の声が上がり、18年4月に取り下げた。
同年10月には、最適なクルーズ船寄港地のあり方を検討する町民主体の協議会が発足。今年3月までに4度の会合を開いている。