管内の危険箇所を確認 奄美署
2019年05月17日
地域
奄美署や自治体、交通関係機関などによる「交通安全総点検」が16日、同署であった。春の交通安全運動期間(11~20日)に合わせて実施。管内の危険箇所を確認し、事故原因や今後の対策について意見交換した。
点検は地域住民や道路利用者の主体的な取り組みによる交通環境の安全確保が目的。市街地内の国道で発生した交通事故について、署員が事故状況を説明し、参加者間で対策を話し合った。悪天候のため現場の点検は行わなかった。
点検の対象としたのは、奄美市名瀬の永田橋交差点から朝戸トンネル入り口までの約2・7㌔区間。同区間では2016年以降、道路横断中の歩行者が絡む交通人身事故が11件発生している。
昨年4月には、同市名瀬古田町の国道を車が時速約40㌔で走行中、信号機のない横断歩道付近で、対向車線の渋滞車両の間から飛び出してきた児童=当時(6)=をはねる事故が発生した。
署員は「信号機のない横断歩道で歩行者の有無が確認できない場合、車は横断歩道手前の停止位置で止まれるような速度で進行しなければならない。運転者の意識一つで防げたはずの事故」と説明。ほかの事故についても「多くの場合、最大の原因は不注意や確認不足」と指摘した。
参加者からは「横断歩道を渡ろうとしても止まらない車が多い」「横断歩道の白線が消えかかっている所がある」などの意見があった。竹下直志交通課長は「ハード面での対策には限界がある。警察含め関係機関で呼び掛けを強化し、地域全体の意識向上を図りたい」と話した。