群島内3町で消防出初め式
2020年01月05日
地域
奄美群島内3町(龍郷、天城、伊仙)の2020年消防出初め式が4日、各町であり、消防や行政関係者らが災害のない1年を願った。一斉放水やパレードなどで地域住民にも防火、防災意識の高揚を図った。大和、宇検、喜界、徳之島の4町村は5日、瀬戸内、和泊、知名、与論の4町は6日、奄美市は12日に出初め式を行う。
龍郷町の消防出初め式は、りゅうゆう館であった。消防関係者ら約100人が参加。放水訓練や町消防団員の表彰を行い、災害のない安全安心なまちづくりへの決意を新たにした。
竹田泰典町長は2018年7月にあった嘉渡地区の火災で19年11月25日に消防団所属の男が建造物等放火の疑いで逮捕されたことについて触れ、「消防団は地域防災の中核。強い責任感で責務に当たってほしい」とあいさつした。
同町消防団の中原輝也団長は「住民の心を深く傷付けることになり、消防団を代表しておわび申し上げる」と謝罪。団員らへ「これまで以上に結いの心で活動していく。消防団員の使命に誇りを持ち、この1年が災害のない明るい年になるように協力を」と呼び掛けた。
天城町消防団の出初め式は、天城小金管バンドを先頭に南西橋~平土野港敷地までパレードを行い、同港で式典。通常点検の後、海上への一斉放水でアーチを描いた。
森田弘光町長は式辞で「行政と自主防災組織、消防団などが一体となって、発生が予測できない自然災害に対しこれまで以上に万全の備えが必要」と強調。町消防団の上岡義茂団長は「あらゆる災害を防除し、町民の安寧と秩序の保持に努める」と宣言した。
伊仙町消防団は町役場前から式典会場の伊仙中学校までパレード。消防車操法の披露に続き、同校体育館で式典を開いた。
大久保明町長は式辞で「消防人としての高い誇りと職務の重要性を深く認識し、心身の鍛錬、技術の錬成に努め、町民の厚い信頼と期待に応えていただきたい」と激励。町消防団の樺山修二団長は「一人暮らしや高齢者世帯の人たちが安心して生活できるよう、地域で中心的役割を果たす一員として迅速、安全に行動する」などと宣言した。