自然観察の森、再整備進む 龍郷町
2021年01月11日
地域
現在、龍郷町長雲の奄美自然観察の森で再整備事業が進められている。3月までに中核施設「森の館」旧館の解体やアコウ巨木の観察ルート整備、ドラゴン砦の補修が完了する予定。2021年度は、野鳥観察施設の整備や来場者へ園内を案内するためのIoT事業関連に着手する。
老朽化が進んでいたドラゴン砦の補修と新たに設置したアコウの巨木を観察する遊歩道、駐車場、ピクニック広場などの整備は2月中に完了予定だ。来場者の受け入れ窓口でもある「森の館」は、展示施設や体験コーナーなどを充実させ、現在地から町道を挟んだ駐車場横に移転。新館の展示施設整備は2月中に発注し、旧館は3月までに解体する。
21年度に着手する観察施設は、旧昆虫小屋を改修し、野鳥に負担を掛けずにより近くで観察できるようにする。池の近くにも観察コーナーを整備して園内の案内看板を新設する。IoT関連事業では、来場者がスマートフォンを使って生き物や植物について学べる仕組みなどを構築する予定。
自然観察の森は奄美群島国立公園(17年3月指定)内にあり、展望デッキからは笠利湾や東シナ海が一望できる。園内では、奄美の固有種や渡り鳥など20種類以上の野鳥が観察できるという。
再整備事業は、県が16年3月に策定した「奄美群島持続的観光マスタープラン」に基づき、同町が17年から5年計画で実施している。