西岡さん撮影「美智子さま奄美大島初来島」
2019年05月01日
地域
沿道で日の丸の小旗を振る人々に笑顔で応えられる美智子さまの写真―。前天皇ご夫妻の奄美大島初訪問(1968年)の様子を撮影し、その写真を大切に保管している人がいる。撮影者は瀬戸内町阿木名の西岡成人さん(74)、当時23歳。お二人の姿をフィルムに収めようと給料1カ月分をつぎ込んだカメラを抱え、同町古仁屋に走った。
来島2日目の前天皇ご夫妻は、旧名瀬市から瀬戸内町まで車で移動。古仁屋のメインストリート中央通りは、お二人をお迎えしようと集まった約1万人の人々で埋め尽くされた。
西岡さんは「人並みを縫って撮影するのに必死で、どんなご様子だったかはよく覚えていない」と苦笑した。撮影した写真は12枚。沿道で小旗を振る人々や、春日公園に駐車した御一行の車、お二人が乗られた鹿児島海上保安部の巡視船やそれを見送る人々など。
西岡さんは、平成最後の日に写真を懐かしそうに見つめ「当時のことが思い出される。カメラは手放したが、また始めたいな」と来る時代に思いをはせた。