認定ガイド新たに29人 奄美群島各地で交付式 エコツーリズム推進協

2025年03月07日

地域

奄美大島エコツーリズム推進協議会の貴島浩介会長(右)から認定証を受け取る新規認定者=6日、奄美市名瀬

奄美群島内の認定エコツアーガイドの認定交付式が6日、始まった。2024年度は5島29人が新規交付を受け、3島27人が更新。17年度の制度導入からの認定者数は計205人となった。群島の自然や文化について深い知識と哲学を持ち、来訪者に安全で質の高い体験を提供する。

 

認定制度は、奄美群島の世界自然遺産登録を見据えて、環境保全と観光振興の両立を図るため導入された。活動する島に居住することや、自然文化の知識や安全管理に関する講習会受講、1年以上の実務経験など9項目が認定要件。認定期間は3年間で、講習と筆記試験を受けて更新する。エコツーリズム推進法に基づき、奄美群島エコツーリズム推進協議会が17年2月から運用している。

 

24年度の島別の認定ガイドは▽奄美大島44人(新規21、更新23)▽喜界島3人(新規3、更新なし)▽徳之島2人(新規1、更新1)▽沖永良部島3人(新規3、更新なし)▽与論島4人(新規1、更新3)。

 

新規、更新者への認定証交付式は11日までに各島で開かれる。奄美大島の交付式は6日、奄美市名瀬のアマホームPLAZAであった。人数が多いため、新規認定者のみ参加した。

奄美大島エコツーリズム推進協議会の喜島浩介会長は「植物の歴史も学び、印象に残るガイドを心掛けて。奄美大島を代表するガイドということを認識した立ち振る舞いや言葉遣いを意識してほしい」と呼び掛けた。

 

宇検村宇検で10年以上前から里歩きや対馬丸の語り部活動などに取り組んでいる川渕哲二さん(77)は「世界自然遺産登録になる前から資格取得を目指していた。より活動の中身を深めて、地域の歴史文化、環境を次の世代に伝えていきたい」と意気込みを語った。