陸上自衛隊奄美警備隊を5団体出迎え

2019年03月16日

地域

大熊公民館で陸上自衛隊員を歓迎する朝山毅奄美市長(中央)=15日、奄美市名瀬

大熊公民館で陸上自衛隊員を歓迎する朝山毅奄美市長(中央)=15日、奄美市名瀬

 陸上自衛隊奄美警備隊(仮称)が奄美入りした15日、奄美駐屯地のある奄美市名瀬大熊町では地元の防衛協力5団体が、大熊公民館で歓迎セレモニーを行った。26日の同隊発足後、隊長となる平田浩二1等陸佐以下21人が参加し、歓迎を示す横断幕を掲げた市民約200人が出迎えた。

 

 朝山毅奄美市長が「災害時の支援や復旧態勢に機動力を発揮してもらい感謝している」と述べ、「地域に愛される自衛隊員になってほしい」とあいさつ。大熊町内会の重田茂之町内会長は「大熊の道は自衛隊に整備してもらった。胸を張って頑張ってほしい」と激励した。

 

大熊公民館での陸上自衛隊歓迎セレモニーであいさつをする平田浩二1等陸佐(中央)=15日、奄美市名瀬

大熊公民館での陸上自衛隊歓迎セレモニーであいさつをする平田浩二1等陸佐(中央)=15日、奄美市名瀬

 平田1等陸佐は「きょうから奄美大島の住民となり勤務させてもらう。地元の一員として地元の皆さまから信頼されるよう勤務に励みたい」とあいさつした。

 

 歓迎式のあと、陸自の軽装甲機動車や高機動車、小型車両など12台が奄美駐屯地に向かって車列行進。市民が国旗の小旗を振って見送った。

 

 参加した町内の女性(87)は「人の行き来が盛んになりにぎやかになるのはうれしいが、太平洋戦争を経験している身としては駐屯地に対する怖さも少しある」と話した。

 

 一方で、同日未明、名瀬港入りする陸自を「奄美にミサイルはいらない」と書かれた旗をもって見守った「戦争のための自衛隊配備に反対する奄美ネット」の城村典文代表は「抑止力の名の下、新基地建設という憲法違反に住民を巻き込む現実を目の当たりにした」と危機感をあらわにした。