静かな週末、人まばら 奄美大島
2020年04月26日
地域
緊急事態宣言の全国拡大から1週間が過ぎた25日、奄美大島の行楽地は静かな週末となった。県内でも休校や休業の要請が出され、不要不急の外出自粛が呼び掛けられる中、島内各地も「密閉」「密集」「密接」の3密を避け、新型コロナウイルスの感染拡大防止に努めた行動がとられている。
奄美市笠利町のあやまる岬観光公園には「3つの密を避けましょう!」と、啓発ポスターが掲示されていた。数組いた家族連れは、いずれもマスク姿。遊具や近くの海岸で遊ぶようすが見られた。
気象庁によると、同市笠利町の日中の最高気温は20・8度。服を脱いで水遊びを楽しむ親子がいる一方、車内から風景だけ眺めて立ち去る人もいた。
奄美市内の学校に通う小学3年生の児童(8)は「家の中ではあんまりはしゃげないから久しぶりに外で遊べて楽しかった」と笑顔。
子ども2人と来ていた奄美市名瀬の女性(44)は「人の少ない所へドライブに行ったり、車の中から外を見たり。もし人がいなければ子どもを降ろして遊ばせている」と話し、感染防止に気を配りながら息抜きを楽しんでいた。
週末は多くの家族連れなどでにぎわう奄美市名瀬のあかさき公園や大浜海浜公園も人の姿はまばらだった。
通常、4月下旬は多くの利用客でにぎわう奄美空港(奄美市笠利町)だが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う移動自粛要請や運休などの影響で、25日は閑散としていた。
午後2時半ごろに羽田空港から到着した便の搭乗客は10人ほど。娘の出産で栃木県に行っていたという奄美市名瀬の70代の夫婦は「予約していた15日の飛行機が急きょ運休となり、きょうようやく戻ることができた。コロナがとても怖く、車で羽田まで送ってもらった。念のため2週間は外出を控えたい」と疲れた様子で語った。