高齢者の就業機会拡充へ 和泊町シルバー人材センター
2019年08月23日
地域
【沖永良部総局】公益社団法人和泊町シルバー人材センター(平山和仁理事長)は22日、町研修センターで剪定(せんてい)技能講習会を、沖永良部空港で日本エアコミューター(JAC)機内清掃研修会をそれぞれ開催した。多様化する発注者ニーズへの対応や会員の就業機会拡充などが目的。同センターでは「高齢者が活躍できる場をもっと広げていきたい」と意欲的だ。
同センターによると、従来の公園整備などに加え、高齢化の進展とともに近年は個人の屋敷などの維持管理に関する注文が増加。技能講習会は剪定や樹木伐採の技術を学び、会員それぞれのレベルアップを図ることが目的。
この日は一般参加3人を含め男性18人が参加。2級造園技能士の資格を持つ和泊町の伊集院侃(すなお)さんを講師に招き、研修センター敷地内に生い茂った樹木を使って剪定作業の際のこつを学んだ。
JAC機内清掃研修会は発注依頼への対応と、会員の希望職種の多様化を踏まえて開催。女性会員5人が参加し、空港に到着した飛行機内で座席周りの清掃作業の手順などを確認した。
同社によると機内清掃業務の一部委託は、客室乗務員の業務負担を軽減することで次便に向けた準備時間の確保が目的。5人は来月から当番制で業務を始める予定。
参加した喜美留の浦美子さん(68)は「以前は介護の仕事をしていたが、やっぱり体を動かしていないと、早く歳をとるからね。新しい仕事は緊張もあるが頑張りたい」と笑顔で語った。
平山理事長は「シルバー人材センターは町の応援団。今後も高齢者の生きがいを追求しながら、それぞれが持つ知識や経験を生かして就業の機会を拡充するとともに、地域社会に貢献できる組織を目指したい」と話した。