外国人向け生活ガイド完成 バスの乗り方講習も 沖永良部島

2024年01月18日

地域

バス利用を体験する在住外国人ら=14日、沖永良部島(提供写真)

沖永良部島で多文化交流・多言語学習の支援などに取り組むオトナキ(和泊町、水嶋健代表社員)、和泊町、知名町はこのほど、島内在住の外国人を対象に、生活のルールや島ならではの文化などを紹介するガイドブック「やさしい島生活ガイド」を発行した。水嶋さんは「ガイドブックを通して、日本人と外国人の交流が島全体に広がれば」と話している。

 

発行された外国人向けガイドブック「やさしい島生活ガイド」

沖永良部島には特定技能や技能実習の制度などを利用した外国人が多く生活している。ガイドブックは在住外国人に生活知識習得を促し、島での生活に関心を深めてもらうことを目的に制作。費用は自治体国際化協会(CLAIR)の「多文化共生のまちづくり促進事業」を活用した。2月までに外国人の雇用主などを通して直接配るほか、外国人が利用する施設などに置く予定。PDF版を両町ホームページで公開している。

 

1月6、14の両日にはガイドブックの配布を兼ね、バスの乗り方講習会を開催。両日で計9人の在住外国人が参加し、バス利用の流れを体験したほか、同年代の日本人参加者との交流を楽しんだ。

 

参加したインドネシア出身のフィクリ・フトゥ・ユハディさん(26)=和泊町=は「いい経験になった。買い物はいつも自転車で行くが、大変なので今度バスに乗ってみようと思う。ガイドブックは絵もあるので読みやすい。紹介している島の相撲大会やダイビングなど行ってみたいと思った」と笑顔で話した。

 

水嶋さんは「ガイドブックは振り仮名を入れたり、短い文を使ったりし、日本語学習中の人にも伝わりやすくした。外国人向けだが、まだ漢字が読めない子どもや、長い文章では情報が入りづらい特性がある人にも読みやすい内容になっている。いろんな人が興味を持つことで、外国人が抱える壁に思いを寄せてくれるきっかけになったらいい」と話した。

 

ガイドブックに関する問い合わせはメールmizushima@otonaki.com水嶋さんへ。