奄美の魅力を世界へ 米ジャーナリストが現地視察 奄美大島

2022年08月24日

地域

鮮魚の加工作業を見学するゴールドバーグさん(右から2人目)=20日、奄美市名瀬の宝勢丸鰹漁業生産組合

米国の観光ジャーナリスト、マリアン・ゴールドバーグさん(59)が19~23日の5日間、奄美大島を訪問した。島内の観光地や宿泊施設、西平酒造(奄美市名瀬)などを視察し、外国人旅行者に発信できる奄美の魅力を探った。

 

ゴールドバーグさんは日本政府機関や旅行会社のアドバイザーを務め、日本の文化を世界へ発信してきた。現在はニューヨークを拠点に活動している。

 

地域に根差した文化体験や交流、環境にもやさしい活動など「ハイパーローカル(超地域密着型)でサステナブル(持続可能)な旅」が求められている現代の旅行ニーズを踏まえ、世界自然遺産に登録された奄美に新たな旅行の可能性を見いだし、さらなる魅力を探ろうと来島した。

 

20日は奄美市名瀬大熊にある宝勢丸鰹漁業生産組合を訪れ、加工直売所鮮魚の加工や販売品を見学。魚の頭や中骨など、廃棄される部位を粉末肥料にして販売する取り組みを「ゼロエミッション(廃棄ゼロを目指す資源活用や生産活動)の実践」と評価した。

 

このほか、奄美の自然を描いた日本画家、田中一村の終焉の家なども訪れ、産業、自然、芸術など幅広い側面から奄美の潜在能力を探った。

 

ゴールドバーグさんは5日間の視察の感想について「黒糖焼酎をはじめ、奄美にしかないものが多くあると実感した。何よりも人が温かく、地域文化が深い。特に日本を数回訪れる旅行者には、非常に魅力的な旅先だ」と語った。

 

今後はウェブサイトなどで奄美の魅力を広めていくという。